公益法人日本PTA全国協議会からの退会について

都小Pは、2022年7月9日(土)に開催された理事会において、2023年3月末をもって全国組織である公益社団法人日本PTA全国協議会から退会することを決議いたしました。
日P退会後は、都内公立小学校PTAの皆様にとって、いっそう役に立てる組織でありたいと考えています。

退会の理由

活動の方向性の違い

コロナ禍を機に、都小Pの活動は大きく変わりました。
2020年度からは会員同士の情報交換会や調査事業、インタビューなどを通じて、都内PTAのニーズや活動事例などを集約し、発信と共有をしてきました。2021年度からは「単Pの支援」を活動の目的とし、PTA支援事業を充実させています。

一方、日Pの活動は全国研究大会やブロック研究大会が主な事業であり、従来から変わっていません。
また、日Pの会員である64協議会の代表者会議は、事業の進捗報告や行政説明などの内容が多く、会員の声を吸い上げたり、会員同士の交流を深めたりというような意図はあまり感じられません。

このように、都小Pと日Pでは活動の目的やスタイルが大きく乖離しており、会員として繋がりを維持していても、都小Pの活動に資するものがありません。

会費の有効活用

都小Pは、公益事業を展開する一般社団法人として、会員・非会員に関わらず都内のPTAを支援事業の対象としていますが、財政には余裕がなく、2021年度は赤字決算となっています。

その状況下で、正会員からの会費(児童一人当たり20円)のうち10円を日Pへの会費として支出しており、総額は年間で約90万円となっています。

日Pの事業費の予算配分は約6割が全国大会、次が中学生を対象とした研修事業への支出で、都内小学校のPTAに対し還元されているとは考えにくく、会費の半分を日Pに支払っていることについて、会員に納得していただける説明ができない状況です。

これからの都小Pの展望

都小Pの運営は、小学校のPTAを卒業したOBが主に担っています。
現役の保護者の皆様には、それぞれの単Pで子供たちと向き合っていただき、そんな単Pの活動を、都小Pの知見を結集して支えていきます。

都小Pは「負担感」という言葉とは無縁な、先進的でスマートな運営を目指していきたいと考えています。それは従来のPTAのイメージとはかけ離れたものになるかもしれません。「会員であることによるメリット」だけを皆様に感じていただける存在でありたいと、都小Pは考えています。

退会した場合、日P会費として支出していた90万円は、より充実したPTA支援のために使っていきます。
日Pからの退会に向けた本日の決議は、そのような組織になるための第一歩でもあります。

退会決議の経緯

決議までの流れをご説明します。

5月21日(土)2021年度第5回理事会。

本件は、この理事会で、「退会をすることについて」ではなく、「退会に向けた協議を開始することについて」として提議されました。

過去にも何度か漠然と「日P退会」が話題になったこともありましたが、具体化することはありませんでした。しかし、都小Pが活動を大きく変えたことが、今回、手続きを踏んで進めようということになった最も大きなきっかけです。
また、退会後の都小Pの活動についても説明をいたしました。

理事会では、

    • 上部団体からの退会を助長することになるのではないか
    • 全国組織に属していることは大切なことではないか

などの意見も出されました。いただいたこれらの意見も大切に検討内容に入れることとし、過半数の承認を得て、日本PTA全国協議会からの退会に向けた協議を開始することになりました。

会員への説明と日Pへの連絡

この承認を受けて、早速、団体会員である地区PTA連合会や単位PTA会員への説明会を開催いたしました。
同時に、日本PTAに正式に都小Pの考えを伝え、今後の協議をお願いいたしました。
説明会では、退会を検討することになった背景や、今後の都小Pの展望を説明いたしました。
おおむね、賛同いただきましたが、連合会からの退会が出てくるのではないか、個人情報漏えい補償制度はどうなるのかなどの質問が寄せられました。

6月18日(土)定時総会

改めて、退会の理由や今後の展望などを時間をかけて説明しました。
過半数の賛成により「日P退会に向けた協議を開始する」ことが正式に決定いたしましたが、出席者からは、次のような意見をいただきました。

    • 日Pとのつながりを失うことは、東京都だけで変えられないことに対し打つ手(=文科省)を失うことにならないのか危惧している。
    • 日Pを退会したいという前に、日Pに対しての改善要望を出すべきなのではないか。
    • 全国組織は、各道府県同士の横のつながりを生む機能も持つと思いますが、その点は今後どうしていくのか?

7月5日(火)日本PTAとの協議

日本PTAの事務所にて、日Pの役員、顧問総勢5名と都小P役員4名との協議を行いました。
都小Pからは、改めて退会の理由などを口頭で説明したところ、日Pからは、次のようなご意見をいただきました。
・都小Pの主張(方向性の違い)は理解した。
・日本PTAも変革の年。注目して欲しい。
・全国組織と都の協議会という関係は、退会後も変わらない。必要に応じ相互に協力を。
予想していたよりも和やかに協議を終えることができました。

7月9日(土)2022年度第1回理事会

理事会定数 20名に対し、15名が出席。
新たな年度になり、これまでの経緯と、日Pとの協議の報告をしたうえで、「日P退会について」を審議しました。
また、これまでの説明会や総会でいただいた意見に対しては、次のような見解であることも説明しました。

    • 都小Pが日Pを退会することをきっかけに、地区P連から単位PTAが退会するという流れを生むのではないでしょうか。
      ⇒ないとは言えない。単P、市区町村P、都道府県Pのそれぞれが自分たちの組織の役割を認識し、より良い活動を追求するきっかけになればと考えています。都小Pも協力するのでぜひ相談ください。
    • 現在、日本PTAの会員であることで加入できている「個人情報漏えい補償制度」は、次年度はどうなりますか?
      ⇒退会後は、現在の日本PTAのプランには加入できませんが、現在、都小Pとしてのプランの準備を進めています。
    • 日Pとのつながりを失うことは、東京都だけで変えられないことに対し打つ手(=文科省)を失うことにならないのでしょうか?
      ⇒】都の協議会として、まずは東京都との連携をいっそう深めていきます。国レベルの働きかけが必要になった場合は、日Pへ協力・連携を依頼します。
    • 日Pには「退会したい」という事のみならず、改善要望も併せて伝えることが必要ではないでしょうか?
      ⇒今回の報道等を受けての事か、日Pは「改革案10項目」を打ち出しました。ひとつでも多く実現されるよう、都小Pとしても応援したいと思います。
    • 全国組織は、各道府県同士の横のつながりを生む機能も持つと思いますが、その点は今後どうしていくのでしょうか?
      ⇒今回の提案にあたって、県Pを抜けた市P連との情報交換をしてきましたが、今後も進め、定例化できればと考えています。また、報道等を機に他県P連との直接的なネットワークが広がっているので、今後に活かしたいと思います。

審議の結果、以下の通り2022年度末をもって日Pを退会することが決定いたしました。
賛成 9
棄権 5
反対 1

この件は、新聞やテレビでも、何度か取り上げられ、「PTAの任意加入」の問題も絡めて、世間に一石を投じる結果となりました。
都小Pの目的は、「日Pを退会すること」ではなく、東京都の各PTAに対して役に立てる組織となりたいということです。この「日P退会」は、一つの通過点に過ぎません。これからも、さらに気を引き締めて、「都小Pがあってよかった」と思ってもらえる組織を目指していきます。

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