東京都こども基本条例施行で「子供の目線」の行政へ

東京都こども基本条例

東京都は、子供たちの権利を守るための条例「東京都こども基本条例」を制定、2021年4月1日に施行されました。

子供施策を総合的に推進するための条例として、子供が「あらゆる場面において権利の主体として尊重される」ことを明示されています。国連の「子供の権利条約」の精神と合致した基本的な理念の下で、子供の遊び場や居場所の整備、学びや成長への支援などに、都が取り組んでいくとしています。

注目すべきは、「都は、子供の意見が施策に適切に反映されるよう、環境の整備を図る」と、「子供の目線」を重視する規定が設けられていることです。

国連の「子供の権利条約」とは「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」は、子供の基本的人権を国際的に保障するために定められた条約です。 18歳未満の児童(子供)を権利をもつ主体と位置づけ、おとなと同様ひとりの人間としての人権を認めるとともに、成長の過程で特別な保護や配慮が必要な子どもならではの権利も定めています。
国連ポスター「子どもの権利条約」
国連ポスター「子どもの権利条約」

「子供の権利条約」4つの原則

  • 生命、生存及び発達に対する権利(命を守られ成長できること)
    すべての子供の命が守られ、もって生まれた能力を十分に伸ばして成長できるよう、医療、教育、生活への支援などを受けることが保障されます。
  • 子供の最善の利益(子供にとって最もよいこと)
    子供に関することが決められ、行われる時は、「その子供にとって最もよいことは何か」を第一に考えます。
  • 子供の意見の尊重(意見を表明し参加できること)
    子供は自分に関係のある事柄について自由に意見を表すことができ、おとなはその意見を子供の発達に応じて十分に考慮します。
  • 差別の禁止(差別のないこと)
    すべての子供は、子供自身や親の人種や国籍、性、意見、障がい、経済状況などどんな理由でも差別されず、条約の定めるすべての権利が保障されます。

子供たちには、どんな権利があるの?

「子供の権利条約」の定める権利には、大きく分けると以下のようなものがあります。

  • 生きる権利
    住む場所や食べ物があり、 医療を受けられるなど、命が守られること
  • 育つ権利
    勉強したり遊んだりして、もって生まれた能力を十分に伸ばしながら成長できること
  • 守られる権利
    紛争に巻きこまれず、難民になったら保護され、暴力や搾取、有害な労働などから守られること
  • 参加する権利
    自由に意見を表したり、団体を作ったりできること

(引用:unicef「子供の権利条約」)

東京都の取り組み

東京都の「子供の権利条約」でも非常に重要とされている子供参加と子供の声を聞く取組みについては、条例の第9条に「こどもの意見表明と施策への反映」、第10条に「こどもの参加の促進」が定められました。子供が社会の一員として意見を表明できるだけでなく、学校や地域社会と連携して、その意見を施策に反映されなければなりません。

また、第16条では、「都はこどもに関する施策を総合的に推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする」と規定されました。この条例に基づいて都は2022年4月に子供政策連携室を立ち上げました。

子供の人権擁護の取組みとして、東京都では「子供の権利擁護相談事業」での、フリーダイヤルによる電話相談や専門員相談等があります。

東京都の子供の権利擁護専門相談事業

話してみなよ-東京子供ネット-
0120-874-374
[相談時間]平日:09:00-21:00、土日祝:09:00-17:00

子供たちのための相談窓口です。いじめ、体罰、虐待といった権利侵害を受けたときや、それに気づいたとき、あるいは、そのことでお悩みのときはご相談ください。

電話相談員が助言等を行うとともに、権利侵害の状況等によっては、必要に応じて権利擁護専門員による面接相談(要予約)等に引き継ぎます。

権利擁護専門員は、面接相談に応じるほか、事実関係の調査を行いながら、関係機関への助言・調整活動等を通じて、子供の権利を守るための問題解決を図っていきます。権利擁護専門員には、弁護士や福祉関係者などがなっています。

メッセージダイヤル ※携帯からも利用可能
0120-874-376
0120-874-3748(吹込専用)
24時間、子供たちが声や意見などを自由に入れられるメッセージダイヤルも設置しています。吹き込まれたメッセージは、編集し、再び電話で聞くこともできます。

(引用:東京都福祉保健局 東京都児童相談センター・児童相談所 相談案内)2022年10月情報

 

東京の魅力や都政が楽しくわかる子供向けサイト

子供と都政をつなぐ新たな情報プラットフォームとして「東京都こどもホームページ」が2022年4月より公開されています。この中のコーナーのひとつとして子供だけでなく保護者・教育関係者も利用可能な「相談窓口」が紹介されており、「小学生」「中学生・高校生以上」別に各種の相談窓口が掲載されています。

 

2022年9月の「保護者意識調査」の結果から

東京都こども基本条例知っていますか?
東京都こども基本条例知っていますか?

東京都の公立小学校の保護者5472人のうち、「東京都こども基本条例」の「内容も知っているし子供にも説明している」が1.2%、「内容を知っているが子供には説明していない」が6.6%と、内容を知っている保護者は7.8%となっている。
一方で、都条例の施行後約1年半が経過しているが「初めて知った」が63.9%となっている。

 

今回の条例制定がスタートです。
東京都と市区町村、PTAが連携して、学校や地域・関係機関が一体となって、子供の権利をまもる取組みを広げていきましょう!

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