社団法人 東京都小学校PTA協議会

都小Pは、大きくは次の2つの役割を果たすべく、役員会・理事会・会長会・委員会活動を通じて努力していきます。

1 教育行政に関する意思決定主体の多層性に対応したPTA組織としての役割

2 市区町村P連のための情報(ノウハウ)の集積地としての役割と、日P活動を支える役割

【平成18年度会長挨拶】
18年度会長の新谷です。ごあいさつにあたりまして、何よりもまず、皆さまの日ごろのご活動に感謝申し上げ、心より敬意を表します。

子どもたちを取り巻く環境は、危機的状況だといわれますが、本当にもう未来は悲観的なのでしょうか。確かに問題は山積していますが、日本にはまだ、良質な民主政治、豊かな経済力と安定した経済市場、安全で清潔な環境と全国に行き届いた教育、先進技術と誇るべき文化があります。これら日本の持つ豊かさを維持していくには若い世代を育て継承していかねばなりません。

私たち大人は、どういう社会にしたいのか、どういう子どもたちを育てたいのか、何をめざして教育するのかが不明確でバラバラになりがちです。こういった時代だからこそ、私たち大人たちが、教育のビジョンを共有し、「未来に夢を持てる目標を子どもたちに語れる大人」となることが今最も必要なのかもしれません。そのような状況のなかで、私たちPTA組織の役割は何でしょうか。

PTAを組織したねらいは、本来、子どもたちの健全な育成と幸せのため、教育計画や環境を整備し改善していくべく、保護者と教師が力をあわせていくことにあります。それに加えて、社会の要請から現代においては、新しい視点と動きも必要と考えます。
現代のPTAの役割は、大きく言って5つあると私は考えます。

(1) 生涯学習の視点から –【学びあう、育ちあう】動き

家庭の教育力の向上を視野に、保護者どうし、また保護者と教師が学びあう場を提供し、私たち自身が、子育てに生きる「力」をつけることが重要です。 また、保護者会や委員会活動を通じて、親同士、親と教師がつながり、学びあい、育ち合い、話し合う中で、様々な問題解決ができる場となると信じます。

(2) 家庭・学校・地域と連携の視点から –【つなぐ、つながる】動き

子どもを学校に通わせる親でもあり、地域社会の一員でもある保護者がコーデイネーター役となり、地域社会と学校とを「つないでいく」役割があると思います。実践活動による「コミュニティ再生」への動きが欠かせません。子どもを健やかに育てる社会のネットワーク構築をめざしたいと思います。

そして何よりも、私達保護者が、様々な枠を越えて「つながる」ことによって大きな力となることを実感し、つながる仲間をどんどん増やして行く動きが大事です。情報交換や懇談の場を多く設定していくと同時に、会員の心の交流を図り、活動を清々しいものとする文化活動も大切にしたいと考えます。

(3) 豊かな市民社会の実現のために --【生かす、変える】動き

組織としての動きは、(目的を明確化し–ニーズを把握し–有意義な実践活動を実施し、評価をし–成果の共有し、また改善していくサイクルが求められます。私たちはいろいろなことをきちんと評価し、声をあげていくこと、会員の声や願い、想いを広く伝えていくアドボカシー機能を果たし、改善に生かす努力をしなければなりません。たとえば、教育環境をよりよいものとするために、行政や学校に対して教育条件や教育環境改善要望をすることができます。

(4) 多様性と創造性 --【創る、拓く】動き

時代の変化、価値観、ニーズの多様化に即して、常にあるべき形を模索し自ら創る動きが必要です。これからのPTAは統一したマニュアルを求めるのではなく、従来の形式に固執しない柔軟性をもつことが大切ではないでしょうか。

意識は未来に、外に、拓いていき、時代にあった、新たな価値観や形式、活動を創造していきたいと考えます。

かつてアメリカ大統領の名言どおり、「何をしてもらえるのかではなく、自分は何ができるかを考えよう」という姿勢が求められていると感じています。

(5) 継続 --【続ける、託す】動き

PTAも<持続可能な>システムを整備していくことが重要です。思いを後に託して、事業をつなげていかねばなりません。そのためのシステム整備と人材育成が急務です。

都小Pは単Pや地区P連の活動支援を図ることが最大の目的です。
そして、都小P活動メンバーの皆さまの力が最大限発揮できるようにすることが運営する人たちの役割であると思っています。

PTA活動は、単位PTAの活動が大本であり、最も重要です。単位PTAは学校と、地区PTA連合が区市教委と、というように連携し、話し合いを深める中で、PTA実践活動の活性化や教育環境の改善等を図っています。文部科学省レベルにおいては、日本PTAがその役割を担っています。東京都レベルでしか扱えない問題に関しては、どうでしょうか。都小Pがしっかりとその役目を果たすべきと考えます。

私たちはより広く、深く、「連帯」すべきです。連帯することによって、PTAはより大きな力となり、声となり、動きとなり、多くの成果を日々育ちゆく子どもたちに返し、生かすことができます。

私たちがPTA活動の原点に戻り、広く「連帯」していくことこそが、時代の要請と言えるでしょう。

今、「都小Pの価値を皆で創造していく」覚悟と努力が必要です。将来を見通しつつ、有意義な活動を展開していくべく、力と知恵を結集しなければなりません。この、共に新しく価値を創造していくことの意義と必要性を強く認識した上で、都小Pの活動を共に考え、実践していただきたいと切に願います。

PTA活動は、「楽しければいい」のではありませんが、「楽しくていい」と思います。皆さまとご一緒に、楽しくも実のある活動を共に実践してまいりたいと思います。どうぞご理解とご協力をお願いいたします。

会長 新谷 珠恵