東京都小学校PTAリーダー研修会

平成23年12月17日(土)、足立区立千寿本町小学校体育館において、平成23年度東京都教育委員会委託事業 東京都小学校PTAリーダー研修会
「地域で子供を守る・・・PTAができること ~科学的根拠に基づく見守り活動とは~」 と題し、講師に原田豊氏(科学警察研究所犯罪行動科学部長)をお迎えし、講演会とパネルディスカッションを行いました。

◆講演「科学的根拠に基づく子供の被害防止」 原田 豊 氏
小さな子供の犯罪被害を防ぐには、大人たちが力を合わせて取り組むことが必要とされます。そこで、立場も経験も違う人たちが力を合わせるために、誰もが納得できる、きちんと筋道の通った考え方、すなわち、「科学的根拠」に基づく、焦点を絞った対策が大切です。まず、「2つのものさし」で、現状を正しく見ることから始めましょう。「2つのものさし」とは、1.実際の被害やその前兆「ヒヤリ・ハット」(ひやりとした、はっとした出来事の意味)を測るものさし、2.犯罪学の理論から予測される、被害の危険を測るものさしのことです。
「ものさし1」では、危険なできごと調査をします。それによって、身近な「ヒヤリ・ハット」を知り、どうすれば防げるかを考えることが、被害の防止につながります。また、「ものさし2」では、GPSなどを使って、子供の日常行動調査を行います。子供のいる場所の時間的変化を知ることで、見守るべき時間と場所が明らかになります。
2つのものさしを使った、危険なできごと調査と子供の日常行動調査とを組み合わせることで、効果的な情報発信や適切な機関による対処、また、実態に即した防犯対策の立案、防犯活動の効率化に役立つこととなります。また、そこから得られるデータのとりまとめや分析のために、インターネットによる支援サイトや無料ソフト、手引書なども作っていますので、今後の防犯の取り組みに生していただければと思います。
このような子供を守る取り組みを「一過性」にしないためには、「安全」と「安心」のバランスが必要であり、ムリとムラが大敵です。身近な現状に関する情報を、共通理解の基礎に、犯罪問題にも、平常心で取り組むことが大変重要であるといえます。

リーダー研原田氏講演

◆パネルディスカッション「地域で子供を守る・・・PTAができること」
講演後、四谷地区青少年育成委員会事務局次長(子ども実行委員会担当) 田谷節子氏、足立区立辰沼小学校PTA会長 市川文枝氏に出席いただき、原田氏とともにパネルディスカッションを行いました。
田谷氏からは、四谷での学校、PTA、地域での様々な取り組みの紹介がありました。安全マップづくりや、通りすがりの人が多い四谷からどのように子供たちを守っていけばいいのかという思いから、「知っている人を増やそう」という発想で始まった子ども実行委員会イベントと「あいさつ運動見守り隊」など、学校、PTA、地域に子どもも巻き込んだ活動が、それぞれの役割を認識し、繋がりのある活動となり、大変大きな成果を上げているそうです。また、市川氏からは、全保護者の当番制の朝のあいさつ運動、地域の自治会の方々による、児童見守り隊活動、学校とPTAが協力し、年1回各家庭で子供と一緒に通学路の点検をし、作成する安全マップづくりなど活発な活動の報告がありました。原田氏からは、子供たちを守る取り組みは、それぞれの地域の特色を生かした現場での取り組みや、知恵が重要であること、また、それぞれの立場からの意見の言い合いではなく、共通の材料、根拠についての理解をとった上で、同じ土俵の上で意見を言い合うことが大切であること、手間やお金をかけず、みんなが共有できる情報が大切であるとお話がありました。
また、会場の方々との意見交換会も行われ、子供たちを守る活動を長くやっていく方法は?地域の方がかかわってくださる要因は?などの質問が寄せられました。
会場は、用意したイスがほぼ埋まるほどの盛況ぶりで、子供を取り巻く防犯意識の高さをとても感じる講演会でした。
この講演会で学んだことをそれぞれの地域で、日ごろの子供たちの防犯活動に生かして頂くことを願っています。

リーダー研パネルディスカッション

カテゴリー: シンポジウム・講演・内覧会・研修会 — kouhou 00:04