第4回子育て支援勉強会を実施しました

平成23年7月23日(土)東京都教職員研修センターにおいて、都小P自主事業第4回子育て支援勉強会「変わっていく子ども達の学習環境~今、知ろう東京の教育~」(後援:東京都教育委員会)が行われました。
今回の勉強会は、東京都教育委員会の重要な施策である「学力向上について」、「土曜授業について」、「教員の研修内容につい」をご説明頂くことで、保護者が理解を深め、子ども達のよりよい学習環境整備にも活かしていくことを目的としています。

 

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各講演の要旨は以下の通りです。

「学力向上について」 
東京都教育庁指導部 主任指導主事 宇田剛氏

まず、これからの時代に求められる「学力」として、「生きる力」を育むことが、新学習要領においても柱となっている。「生きる力」の3要素である「確かな学力」・「豊かな人間性」・「健康・体力」を培うことで、詰め込むだけの知識ではない、大人になってからも学び続ける力を身に付けることが重要。
東京都の学力向上施策である学力調査は、平成15年度より実施されている。今年度より、小学校5年生、中学校2年生全員を対象とし、自校の教員による採点を試行。これにより、児童の課題をより明確に把握できるねらいがある。
学力調査で判明した、これだけは身に付けておかなければならないこと、また、さらに学力を伸ばすために、「東京ミニマム」と「発展的な教材・指導法の開発」を作成した。これは、東京都教育委員会ホームページにて公開されている。 ⇒ 東京ミニマムはこちら    発展的な教材・指導法の開発はこちら

さらに、今年度の特徴ある取り組みとして、「東京都学力向上施策検討委員会」の発足や、メール・マガジン(スクラム)の発信がある。 メール・マガジン(スクラム)は、区市町村の教育委員会に向けて出されているが、一般の方々への配信も呼び掛けている。

 ⇒ メール・マガジンの配信を希望する方は、件名に「メール・マガジン配信希望」、本文に所属・氏名を入力いただき、S9000024@section.metro.tokyo.jp へメールを送信してください。なお、本メール・マガジンは、PDFファイルにて提供いたしますので、携帯電話では読むことができない場合があります。

また、東京都独自の取り組みとしては、平成22年度より、小一問題・中一ギャップの予防・解決のための教員加配を実施している。

最後に、教育施策の中心となっている「生きる力」を家庭においても育むことが、大変重要であることに触れる。基本的な生活習慣をきちんと身に付けることは、様々な調査により学力向上と明らかに関係していると分かってきている。保護者は、家庭においてしっかりと基本的な生活習慣を子どもに身に付けさせ、落ち着いた学習環境を作ることが必要とされる。

「土曜授業について」 
東京都教育庁指導部 主任指導主事 儘田文雄氏

平成14年度より実施されている「学校週5日制」は、おおむね順調に行われてきた。しかし、家庭や地域の教育力が必ずしも十分でない地域等において、土曜日を無目的に過ごしたり、生活のリズムが乱れたりする子どもへの対応が必要とされている。また、学校の状況としても、授業数の増加に伴って、平日のゆとりが不足となり、補習授業、学校行事、教育相談等の時間確保も困難となり、長期休暇を短縮する学校が増加しているのが現状である。そんな中で、東京都教育委員会では、土曜日の子どもの過ごし方、放課後のゆとり不足を、早急に解決しなければならない問題と捉えて、新学習指導要領がスタートする前に、教育現場に混乱をきたさないよう条件整備が必要と考えた。そこで、学校週5日制の趣旨を踏まえつつ、区市町村教育委員会や学校の自主的な判断により、各月2回を上限とし、土曜日における授業を実施することとなった。その内容は、・確かな学力の定着を図る授業の公開・道徳授業地区公開講座やセーフティー教室(東京都独自のもの)・保護者や地域住民等をゲストティーチャ―に招いての授業(伝統文化に関わる方など)で、保護者や地域住民に開かれた学校づくりを進める観点から実施されることとしている。土曜日授業の効果としては、①特色ある教育活動の実施②授業時数の確保③授業参観率の向上④月曜日から金曜日までの放課後のゆとり確保等が報告されている
  

「教員の研修内容について」 
東京都教職員研修センター企画部・企画課課長 安間英潮氏

学校では、単に知識を学ぶだけではなく、社会性を培うことも同時に必要とされる。ひとりで学んで得る知識と、集団で学んで得る知識があり、子ども達が社会人として自立する力を付けることが、学校が必要とされる役割の前提となっている。その中で、教師は、ある一定の専門性が必要になってくる。東京都教職員研修センターでは、教員の経験や職層に応じた様々な研修が実施されている。その教員研修体系として、・学校外へ通所して研修するOff‐JT・日常での体験を通し教わるOJT・自分で勉強する自己啓発がある。
Off‐JTは、経験や職層に応じた研修と教員の専門性を高める研修があり、必修研修として採用から3年間で若手教員を系統的に育成する、東京都独自の若手教員育成研修や在職期間が10年に達した教員に指導力の向上と教育公務員としての資質向上を図る10年経験者研修が行われている。専門性向上研修は、主に夏休みなどを利用し実施されている。また、教職員研修センターでは、OJTの推進として、都教委からの助言や、自己啓発の支援として、教育研究普及事業の普及など行っている。
今後の課題としては、研修の細分化によって、研修回数が増加し、結局、その間は、子どもから離れてしまうこと。知識を先生に与えるだけでは、改善されないのではないか。期待される教員とは?そのための研修とは?などあげられるが、教員の質が高まるように今後も努力して、研修運営を行っていく。

<講演終了後、質疑応答が行われました>
・教員研修について、本当に習得して、活用されているのか?
 学んだ内容は、授業で活かされてこそ研修の成果があったといえます。そのために学校への追跡調査を行っています。

・土曜授業について、先生の振り替え休日についてのケアは?実態は?
 先生がお休みを取りやすいようにまとめて研修を実施し、週休日の変更は3段階に分かれて実施するなど、より円滑な実施ができるようにしていきたい。

 この他にも、「産休補助教員について」、「校長先生が代わると土曜授業の方針も変わるの?」など、数多く質問が寄せられました。そして、参加者の学校教育に対する切なる思いをしっかりと受け止めていただき、一つ一つの質問に丁寧に答えて頂きました。
この研修が、参加者にとっても、また子ども達の教育にも、それぞれの立場において活かされることが、心から望まれる、意義ある研修会となりました。

カテゴリー: シンポジウム・講演・内覧会・研修会 — kouhou 00:17